『 カカオから手づくり!チョコレートワークショップレポート 2017.3月 』

『 カカオから手づくり!チョコレートワークショップレポート 2017.3月 』

「カカオから、チョコレートはできている。」

皆さん、きっと一度は、聞いたことがあるのではないでしょうか?
では、
「カカオから、チョコレートはどうやって作られているのか。」
そうなると、イメージが湧かないという方もいらっしゃるかもしれません。
ちなみに、私たちもそんな一人でした。
今回の『カカオから手づくりするホンモノのチョコレートづくり』のワークショップでは、人から人へ届けられたフェアトレードのカカオを使って、実際に手を動かし、五感を働かせ、チョコレートの物語がグッと広がる場となりました。
その模様をアシスタントとして体験した、あやみんとこまっち、そして参加者として体験した山さんがお届けします。

***

ゆったりとしたティータイム。店内の一画でワークショップを行いました。
一通り自己紹介を終え、和やかになったところで、早速チョコレート作りスタートです!
まず、講師の野川さんから材料の説明がありました。実物を見ながら説明を聞くことによって、今まで見たことがない材料への理解が深まりました。

(上から、カカオポッド・カカオ豆・カカオニブ・カカオマス・カカオバター。カカオポッドの中に、カカオ豆が20~50粒入っているそう。)

今回は、カカオからチョコレートを作る工程のうち、2つを体験し ました。
1、カカオ豆からカカオニブにする。
2、カカオマス・カカオバターからミルクチョコレート、ビターチョコレート、ホワイトチョコレートを作る。
(当日は2→1の順に行いましたが、このブログでは説明の都合上、1から書かせていただきます。)

まずは、一つ目。カカオニブは、砕いた状態のものが販売されてい ることが多いですが(カフェスロー店頭販売、カフェスローで提供 しているドリンクにも使用しています)、今回は砕く前のカカオ豆 から作る、貴重な体験をさせていただきました。

カカオ豆を軽く煎ります。

(左側が講師の野川さん。右側のスタッフ山さん、興味深々で見守ります。)

その後、すり鉢ですり潰します。次第にカカオの香りが広がります!

ペースト状になったら、今回は完成!クラッカーと一緒に食べてみると、普段食べているチョコレートとは違う、香り高い風味。
「すごい!美味しい!」「リッチ!」と自然と皆さんから声が。
これが本物のカカオの味なのか、と感心してしまいました。
次に二つ目。カカオマスとカカオバターから、チョコレートを作り ます。まず、カカオマスとカカオバターを包丁で刻み、湯煎で溶か しました。

​(茶色がカカオマス、白がカカオバター)

そして、ミルクチョコレートは粉砂糖と粉ミルク、ビターチョコレートはきび糖を加えます。ホワイトチョコレートはカカオマスは入れず、カカオバターと粉砂糖とミルクを合わせました。
その後はコンチングという、練り作業。販売用は機械で24~72 時間も練るそう!今回は短縮版です。
続いて、テンパリングという温度調整。こうすることで、融点の違 う油脂が安定化するそうです。

​(温度計を使って、温度を上げ下げ。真剣な表情です。)

 最後に、チョコレートを型に流しいれ、ドライフルーツ、カカオニブ、ナッツなどを飾りつけ、冷蔵庫で約30分間冷やし固めます。

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チョコレートを冷やしている間、野川さんからカカオにまつわるお話を伺いました。

カカオは「カカオベルト」と呼ばれる、赤道の南北緯度20度以内 の高温・多湿なごく少数の地域で作られるといった基礎知識から、
野川さん属するNPO法人APLAとつながりある、インドネシア ・パプアの生産者さんのリアルな声まで。
中でも印象的だったのが、野川さんが何気なくお話しされた「種子 は、命の源ですからね!」という言葉。
カカオ豆が、果実の種にあたり、チョコレートになります。
いわば、私たちがチョコレートを食べることは、カカオの種をいた だくことでもあります。

​(カカオポッド。想像以上に大きかったです。)

『Theobroma Cacao(テオブロマ カカオ〕=神様の食べ物』とも呼ばれるカカオ。
遠くから届けられていること、加工されていることもあって、その 元を辿ることは忘れてしまいがちになるけれど、その命をいただい ていることに感謝の気持ちを持つ人でありたいと思う瞬間でした。

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待ちに待った、チョコレートの出来上がりです!
自分たちで作っただけあって、
「美味しそ〜!」
と言う歓声とともに、皆さんのワクワクが伝わります。

ビターチョコレート・ミルクチョコレート・ホワイトチョコレート 、そしてドライフルーツやナッツ入りのビターチョコレートをそれ ぞれパクり。
「カカオが力強い!」
「きび糖のサクサク感がおいしい!」
「市販のチョコレートには、お砂糖が本当にいっぱい入ってるんだ な〜」
などなど、感想を分かち合いながらの歓談タイム。
「2週間くらい冷蔵庫で保存すると、もっと美味しさが増しますよ 〜!」と野川さん。
お土産用チョコも今すぐ食べたい、けれど、寝かせても楽しみたい !という葛藤にかられつつ、心身満たされて、会は終了しました!

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「カカオから、チョコレートはできている」
その言葉の余白には、多くの人の手と想いが詰まっていました。
どんなチョコレートを選ぶのか、どんなシチュエーションで食べる のか。
私たち一人ひとりに委ねられているからこそ、
その物語に、想いを馳せてみませんか?

最後に、私たち一人ひとりの感想をどうぞ!

「カカオって苦いもの」というイメージがあったのですが、ほろ苦い苦みの中に酸味も、かすかな甘みもあり想像を超える素材の美味しさに驚きました!
チョコレートは嗜好品であり、私たちの日常を豊かに彩ってくれて います。
だからこそ、その背景にある風景・人々の顔や想い、作り方を知る ことで更に楽しむことができるのではないかと思いました。
今回はアシスタントして参加し、参加者の方々と感想や感動を共有 できたことも嬉しかったです。ありがとうございました!(あやみ)


頭で知っていることと、五感を働かせ体験することは、こんなにも 違うことなのだと実感しました。
煎りたてのカカオをすりつぶして、少量のミルクと混ぜたペースト を口にしたときの、カカオの香り高さと豊かな風味は忘れられませ ん!
当たり前のように日常見かけるチョコレートの、その物語や背景も 知ったり想像したうえで、選んでいく。
そんなきっかけとなる体験でした。ありがとうございました!(こま)


「チョコレートの甘さは砂糖の甘さ」という話は本当でした。
実際にカカオからすり潰して砂糖を混ぜる前を食べ実感。 砂糖によっても味が変わること、 想像していた以上に砂糖を入れることにも驚きました。
カカオから作ることで、生産者はもちろん、作り手への感謝の気持 ちも再確認。
また何人かで作り体験することで、各々の異なる気づきや発見をシ ェアできたこともワークショップの醍醐味。
美味しく、楽しかったです♪’(やま)

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・特定非営利活動法人アプラ
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