NEW!4つの森の手焙煎・カフェスローブレンド~カフェスロー×森見ル焙煎所

NEW!4つの森の手焙煎・カフェスローブレンド~カフェスロー×森見ル焙煎所

「森を守り森をつくる」森林農法で育まれるコーヒーをきっかけに始まったカフェスロー。環境に負荷が少なく、スローでエコロジカルな暮らしを提案すると掲げて、来年5月で20年が経とうとしています。

この秋から、森のコーヒーの生豆の取り扱いを始めました。

より森林農法を伝えていくこと。

そのために手焙煎を楽しむ機会をつくること。

そして、カフェスローとしてのコーヒーを持つことで、より自分たちの表現したい想いをかたちにできたら。

そんな想いから始まりました。

焙煎は、カフェスローのスタッフであり、森見ル焙煎所を主宰する百瀬拓也さんとタッグを組んで形にしました

森見ル焙煎所では、焙煎中も豆の香り、色、湿度など様々な面を常に注視することのできる手焙煎が主流。少量ずつ大事に焙煎しています。

■森見ル焙煎所 こちら

スタッフでも度重なる試飲を

~4つの森のコーヒーを合わせて

豆は、世界の4つの森から、森を守り森をつくる「森林農法」でつくられる豆をブレンドしました。

■森林農法とは

皆さんは森林農法という言葉をご存知ですか。英語にするとアグロフォレストリー/agroforestry。日本ではまだまだ聞き慣れない言葉です。
森林農法では、その名前の通り、豊かな自然の生態系の中で、その相互作用を活かしあうように様々な作物を育てます。それにより、森を守り、森をつくることにつながります。

森林農法のコーヒー園では、コーヒーだけでなく、いろいろな樹木が植えられています。建材やオールスパイスなどの背の高い木やバナナ、オレンジ、マンゴーなどの多様な果樹などに交って、コーヒーの木も育っています。様々な種類の木がある森の中では、コーヒーが分散していて作業に手間がかかる一方、生態系の保護と生産者の安定した暮らしを支える上では、とても役立っています。

(出典:パトリシア・モゲル氏(メキシコ・トセパン)の発表資料より)

たくさんの種類の木があることで、森から、食料、薬、木材、飼料、燃料、樹脂など多くの恵みを得ることができます。
オールスパイスなどの背の高い木は、直射日光が苦手なコーヒーの木に日陰をつくってくれます。そして、樹木の落ち葉やバナナ収穫後に残る茎や葉などは、土に返ることでとてもいい肥料となります。さらに、コーヒーの収穫が不安定な時も、森林農法のコーヒー園は他の作物を自家消費や販売用として提供してくれるのです。

このような森林農法によって、生産者は安定して暮らしていくことができます。

多様な木や草花などの植物が生き、森をすみかにする動物や鳥類が活き活きと暮らしている状態を「生物多様性が豊か」と言います。
生物多様性の豊かな森林農法の森には、年間100種類以上の鳥類が見られ、多い所では200種類もの鳥を見ることができます。コーヒーだけの単一栽培においては、数種類の鳥類しか見ることができません。

生物多様性が豊かな場所には、害虫と共に天敵となる別の虫がいて、病原菌にも拮抗する別の菌が存在しています。結果として、害虫や病気の菌だけという偏った環境になりにくく、全体のバランスがとれることで、木自体も健康になり、農薬や化学肥料を使用せずに有機栽培をすることができるのです。

地球温暖化防止や生物多様性の保護の観点からも、今改めて注目されています。

(株式会社ウィンドファームウェブサイトより)

■4つの森のコーヒー

1・南米エクアドル/インタグ地方
[エクアドル・インタグコーヒー生産者協会]
熱帯雲霧林で森林農法によって育まれたコーヒーです。インタグ地方独特のさわやかな酸味が特徴のコーヒーです。深く焙煎することで、コクのある深い苦味を味わえます。
第一次原生林も今もなお残る豊かな生態系が織りなすエクアドル・インタグ地方には、地下に豊富な鉱物資源があると言われています。これまで幾度も地元住民の承諾のないまま鉱山開発が推し進められようとし、それは今もなお続いています。そんな中1990年代半ば、インタグ地方の人々自身が、一時的にだけ経済的豊かさをもたらす鉱山開発よりも、「子どもや孫の代までこの豊かな森や川を残したい」と強く願い、多様な命を育む森の中で森林農法によるコーヒー栽培をスタートさせ、誕生しました。
https://www.windfarm.co.jp/intag_aacri/

2・メキシコ/チアパス州トセパン
[トセパン協同組合]
さっぱりとした程よい苦味が特徴のコーヒー。シティロースト程度の焙煎で、程よい苦味とコクも楽しめる豆。
1977年に設立。メキシコ・プエブラ州北東部の山岳地域に位置し、ナワット族とトトナカ族を中心とした、先住民族が多い地域です。
22の地域(市町村単位)、26,000世帯の組合員が参加しています。正式名称「トセパン・ティタタニスケ」は、(ナワット語)で「共に働き」「共に話し合い」「共に考える」という意味です。その名前はトセパン協同組合の成り立ちを表しています。
2018年12月からメキシコではトセパン協同組合をモデルとして、国策として森林農法を推進しています。
https://www.organic-coffee.jp/shopbrand/tosepan/

3・グアテマラ/キシェ共同組合の豆
標高1350mで高地栽培されたグアテマラ特有の甘い香りと、酸味が特徴のコーヒーです。焙煎を深くすれば、苦みやコクも楽しめ、バランスのとれた味わいに。
フェセグの設立は、2006年。2001年から2002年に発生した世界的なコーヒー価格の下落により、生産にかかる費用さえまかなえず、多くの生産者がコーヒー栽培を諦めるような状況でした。
生産者家族が生活の質を高め、幸せに暮らすことを目指して6つの生産者団体が集まり結成されました。グアテマラ第2の都市ケツァルテナンゴ市に本部を設置し、法的登記も行い「団結」「チームワーク」を大切にしながら活動しています。
https://www.windfarm.co.jp/fecceg/

4・タイ/レイジ―マンコーヒーの豆
タイ北部、ノンタオ村に暮らすカレン族のスウェさん家族が取り組む森林農法のコーヒー。
家族との時間も充分に持つ中で森を守りながら育てられたレイジーマンコーヒーは、手摘みによる収穫後、丁寧に天日干しされ、焙煎されます。クセがなく、すっきりとした味わい。
70~80年代、政府の指導のもと借金をして森を切り拓き、生態系を無視した生産システムでお金になる換金作物を大規模につくる農業の近代化が進む一方で、自分たちの森を守り森と共にある伝統的な暮らしを続け、近代化を怠けることで紡がれたコーヒー。
「レイジーマンコーヒー」はカレン族に伝わる昔話(日本に伝わる「ものぐさ太郎」のような)から、スエさんたちが自ら名付けた名前。

スエさんとお子さん。コーヒー豆の手摘み収穫の様子。

コーヒーの手焙煎大会にて審査員として参加するスエさん

レイジーマンコーヒーについて講演するスエさん(写真中央)と、レイジーマンコーヒーを日本に紹介するウィンドファーム代表の中村隆市さん(写真右)

世界中に、こんな風に森を守り森をつくっている人がいること。やさしい気持ちで、自然を、いのちを大切にしている人たちがいること。
そんな方々と一人でも多く連なって頂けたらという想いも込めて。4つの豆を選びました。

 

~カフェスローブレンド【日の出】と【日の入】

来年いよいよ20周年を迎えるカフェスロー。

今回のカフェスローブレンドの構成と焙煎について、百瀬さんからの言葉ととにも紹介していきたいと思います。

20周年は、ひとつの通過点でありながらも、また新しい始まりのときを迎えます。

何か縁起が良くて、気持ちがいいもの。今の暗い世の中で、明るいことを考えられるささやかなきっかけになれたらという想いを込めて、「日の出」「日の入」の2種構成をご用意しました。

また、日の出と日の入は、同じ豆・配合を用い、日の出は浅めの焙煎、日の入は深めの焙煎となっています。

焙煎の具合によって引き出される味わいの変化。同じ豆の多様な表情を楽しんでいただけたら嬉しいです。

新しい世界へのお誘いするような、そんな感覚でいます。

「日の出」、「日の入」となってはいますが、お好きなタイミングで!

藁と土の自然素材の内装や大きな窓から望む空。自然や季節、風土と豊かにつながった、想いある作り手の皆さんの素材を頂き作る、お食事やお飲み物。
多彩なギャラリーや、音楽ライブ、トーク、映画上映など様々なテーマのイベント、からだやこころに関するワークショップなどのやわらかなコミュニケーションの場。
カフェスロー発電所プロジェクトなど暮らしの枠組みから捉えたプロジェクト。

ゆるやかなつながりが織りなす空間の中で、ほっと安心して頂ける場であると同時に、
行き交う人々にとって新しい出会いや発見の場であり、そのきっかけを作るためにチャレンジしていく場。

そんなカフェスローの場の役割と想いもそっと盛り込んで。

パッケージは、同じくスタッフさま画伯による森林農法と、日の出・日の入を描いたイラストを。

〇カフェスローブレンド【日の出】~浅めの焙煎
新たな一日の始まり。
陽が昇り、眩しく温かい光が空を照らす。
冷たい空気に包まれた身体を温めてくれる朝の一杯を。

〇カフェスローブレンド【日の入】~深めの焙煎
明るい空は次第に暗くなり、夕焼け色に染まる頃。
心を落ち着かせて気分をリラックス。
ホッと一息つきたい時に。

是非味わっていただけたら嬉しいです。

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■手焙煎カフェスローブレンド【日の出】&【日の入】
〇内容量:各豆25g(約2杯分)飲み切って頂ける小さなサイズです。
〇生産地
・南米エクアドル・インタグ地方
・メキシコ・プエブラ州北東部の山岳地域
・グアテマラ
・タイ北部 ノンテオ村
〇農法:森林農法
〇保存方法:直射日光、高温多湿を避けて保存下さい。

*カフェではティータイム(15:00~)にハンドドリップにて12月24日木曜より登場予定です。

■森を味わうコーヒーの会 ・毎週木曜日開催
森のコーヒーの「飲み比べ」「手焙煎」「淹れ方」を通して、森のコーヒーとグッと近づけるひととき。
案内人は森見ル焙煎所〇
詳しくはこちら

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